レコードを聞いていると、このような「音飛び」が起こることがあります。
せっかく音楽を楽しんでいたのに、
「ブツッ」
という雑音が入るとすべてが台無しですよね。
たぶん、レコードを持っている方なら一度は経験したことがあると思います。
私もけっこう悩まされました。
自分で音飛びを少なくする方法はないの?
実はちょっとしたメンテナンスをするだけで、イライラする針飛びをかなり少なくできるんです。
この記事では、レコードがよく針飛びするときの対処法をやさしく解説します。
この記事を読めば、針飛びに悩まされないレコードライフが送れますよ!
レコードの針飛びを直す方法
レコードが音飛びしたときの対処法は、ざっとこの5つです。
上からよく起こる順番に並べました。
レコードが反っていて針飛びが起こる場合もありますが、その場合はどうしようもないので省きますね(笑)
では、それぞれ解説していきます。
盤面にたまっているホコリを掃除する
レコード盤にたまったホコリやカビは、針飛びの原因ナンバーワンなんです。針飛びするときはだいたいコイツが犯人です。
ななめから光を当ててみて、表面が白っぽく見えたらかなりカビていますね。
これは滅茶苦茶ひどいやつです。長年風通しの悪いところに放置されていたせいで、こんな哀れな姿に……
カビ、ホコリを取る方法は、おもに3つあります。
まずブロワーで吹き飛ばしてみて、しつこいカビが残るならレコードクリーナーを買ってみるのがおすすめ。
おすすめなレコードクリーナー
乾式と湿式のレコードクリーナーがありますが、そこまで汚れがひどくなければ、乾式でじゅうぶんきれいになります。
おすすめの乾式クリーナー
定番の乾式クリーナー「ナガオカ アルジャント118 CL118」が確実です。
定評があるクリーナーなので、軽いホコリならこれで十分ですね。
おすすめの湿式クリーナー
湿式のおすすめクリーナーは、「AT6012 レコ-ドクリニカ」です。
乾式のクリーナーとおなじような形ですが、湿式クリーナーは専用の液体をつけてクリーニングするもの。
ひどめのカビがあるなら、湿式一択ですね。
クリーニングをしても、カビやホコリがとれないときの最終手段は、水洗いです。
水で洗ってもだいじょうぶなの?
レコードは素材が「塩化ビニル」なので、まったく問題ありません!
ただ、初めて洗う場合は失敗するかもしれないので、聴かなくなったレコードで練習してみるといいかもしれませんね。
無料でできるし効果も高い方法なので、
「もう何をしてもカビがとれない!」
というときは、思いきって洗ってみてください。
こびりついたカビがとれて、嘘のようにきれいになりますよ!
わたしも、どうしようもないほどカビが生えたレコードを洗ったことがあります。
レコードをまるごと水洗いする方法は、こちらの記事にくわしい手順を書いていますよ ↓
>>>【水洗い】カビたレコードの洗い方を写真を使ってやさしく解説
カビを取る記事ですが、もちろんホコリもきれいさっぱりなくなります。
針圧を調整してみる
ホコリがまったくたまってないのによく針飛びするなら、針圧が低すぎることが多いです。
針圧が低いと、針をレコードに押さえつける力が弱いのでちょっとしたことで音が飛んでしまいます。
なのでホコリがないのによく音飛びするときは、とりあえず針圧調整をしてみてください。
針圧調整ってむずかしそう……
やり方さえわかれば簡単ですよ!
針圧調整の手順はざっとこんな感じ。
くわしい手順は、こちらの記事で写真を使って解説していますよ。
>>>【音質UP】レコードの針圧調整の仕方をやさしく解説【初心者向け】
針(カートリッジ)を交換する
とうぜん、レコード針がすり減っていたらかなり針飛びしやすくなります。
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針はすぐにすり減るものではないので、まだ交換しなくても大丈夫だろうと思ってしまいがちですよね。
ところがどっこい、案外減っているんです。
久しぶりに針を見たらめちゃくちゃすり減っていた、ということも。
私は、「なんかやけに雑音がまじるな……」、と思って見てみると針がすごく減っていた経験があります(笑)
レコードのカートリッジを買うのははじめてだったので何を買っていいのかわからず、安さに目を引かれてとりあえず「Yibuy ターンテーブル フォノカートリッジ」を選びました。
あまり期待はしていなかったんですが、
とまあ、ものすごく良いカートリッジです。
今まで使っていた針より格段に音質が上がりました!
Amazonのレビューを見てみると、「値段にゼロが一つ足りないんじゃないか?」という評価もありました(笑)
ところでカートリッジの「MM」って?
「MC」も聞いたことがあるけど、何が違うの?
カートリッジの再生方式が違うんです
レコードプレーヤーは、磁石とコイルを振動させて、レコードのミゾに刻まれたギザギザを電気信号に変えています。
MM型は、「ムービング・マグネット方式(Moving Magnet)」といって、コイルが固定されていて磁石がレコード針と連動するしくみ。
MC型はというと、「ムービング・コイル方式(Moving Coil)」です。磁石が固定されていて、コイルが針と連動します。
おおざっぱですが、
という見分け方が一番ラクですね(笑)
私はMCカートリッジを使ったことがありませんが、一般的にはMMよりMCのほうが音がいいと言われています。
アンチスケーティングをきちんと設定する
ここまでに紹介した3つの項目をすべてクリアしているのに、針飛びが多いならアンチスケーティングの設定がおかしいかもしれません。
アンチスケーティングってなに?
トーンアームが盤の中心にすべっていかないようにする装置です
右奥からレコード盤に伸びてきているのがトーンアーム ↓
アンチスケーティングは、トーンアームの根元近くにあることが多いです。基本的に針圧と同じ数値に設定します。
自動で設定してくれるレコードプレーヤーもありますが、少し良いものを買うとたいていは設定するダイヤルがついているはず。
アンチスケーティングの数値がデタラメになっていると、針に横向きの力がかかってしまい、針飛びがおこりやすくなりますよ。
設定方法はこちらの記事でくわしく説明しています!
>>>【音質アップ】レコードの針圧調整をする手順をわかりやすく解説
レコードプレーヤーを水平な場所に置く
どうか落ち着いてください!
馬鹿にしているわけじゃないんです。
ほら、あるじゃないですか。
プレーヤーまわりを掃除するときに、雑巾かなんかが下敷きになっちゃうことが。
とくに、少しの傾きだったらなかなか気づかないですよね。
そのまま気づかずにつかっていると、トーンアームに余計な力が加わって、針飛びの原因になります。
ここまで紹介した4つの原因
- ホコリがたまっている
- 針圧が低すぎる
- 針がすりへりすぎている
- アンチスケーティングの設定がおかしい
にまったく当てはまらないのにしょっちゅう針飛びするなら、レコードプレーヤーが傾いていないかチェックしてみてください。
レコードはメンテナンスも醍醐味(キリッ:まとめ
今回は、レコードが針飛び・音飛びする5つの原因と対処法を徹底解説しました。
レコードを聴いるとしょっちゅう針飛びが起こってイライラするときは、ぜひこの5つの項目をチェックしてみてください!
レコードはなにかと手間がかかりますが、私にとってはメンテナンスも楽しみのうちですね。
やっぱりメンテナンスの後の満足感はたまりません!